[ヤン・ヒョンソクの酔中トーク②]外貨を稼ぎ、韓国を知らせる…夢は愛国

[일간스포츠=엄동진 기자]
▶「システムは決してコンテンツを作れない」
-YGの株式時価総額が8千億ウォンを超えました。実業家としての夢がありますか。
「単純に財産の蓄積とか事業の拡張でないことは確かです。周りから似たような質問をされることが多いので、私も自分の夢は何だろうと考えてみたら、最近は愛国かなと思います。昔はユ・グァンスン、アン・ジュングン義士などの偉人が愛国者だったが、戦時ではない今の時代の愛国は韓国を知らせること、または外貨を稼ぐことではないかと思いました。もちろん、愛国するために音楽を始めたわけではないけど、現在の状況や位置からすると、自分にできることは結局韓国の音楽と文化を広く知らせることですね。こうなった以上、国内トップを超えて世界トップの立ちたいという意地に近いものですが、PSYもBIGBANGも役割をきちんと果たしてくれていると思います」
-SMはシステムが作り、YGはヤン・ヒョンソクが作るという話がありますが。
「コンテンツは決してシステムが作れる分野ではありません。それが可能だったら、サムスンのような大企業がエンターテインメント事業に手掛ければ世界トップになれるとの話ですよ。株式評価額のせいか、イ・スマン先生と比較対象になる場合がありますが、申し訳ない気持ちです。誰かと競争されたり比較されるよりは、ただ自分がやっている仕事に最前を尽くしたいという一念です」
-韓流コンテンツのグローバル化についてどう思いますか。
「韓流コンテンツのグローバル化という言葉は少し大げさですね。韓国の女性ゴルファーが優勝したからといって韓国ゴルフのグローバル化とはいわないじゃないですか。もうグローバル化したコンテンツ市場での競争がもっと理想的な表現かと思います。画期的なコンテンツを作って競争力を備えることが大事だと思います」
-SM・JYPのほか、3大プロダクションとして他社が浮上していますが。
「一般的にいわれる3大プロダクションがただ売上高で判断されてはならないと思います。売上高だけで見るとロエン・YG・SMですよ。SM・YG・JYPが3大会社として上げられる理由は、芸能人上がりのオーナーがいるというストーリのほか、長い間多くの有名アーティストを育成してきたというストーリもあるからではないでしょうか」

-アパレル事業・飲食業に次いで、ゲーム事業も展開すると聞きましたが。
「小売店だったYGが組織化して、仕事の手腕もついてきました。弟のヤン・ミンソク代表もいっしょに働いています。すべての事業は各分野ごとにうまくできる人がやるべきだと思います。優れた人材がたくさんいるので、私は主に音楽の仕事と普段から興味があったファッション・飲食業を担当しています。その他分野はヤン・ミンソク代表と専門家が徹底した分業化で進めています。お互いの分野については干渉していません」
-ファッション・ゲーム事業を進める理由は。
「「ノナゴン」のランチングの日、私が「大長今」というドラマが中国で大ヒットし、ファッション界においても日本は数人の有名デザイナーがいるのに、韓国を代表する有名なファッションデザイナーは一人もなく、飲食ブランドもないという話をしました。中国や日本の料理は世界のどこでもよく見かけますが、なぜ韓国料理はコリアタウンに行かないかぎり食べられないのかという不快感と悔しさがきっかけでしたね。韓国ドラマが中国で放送されて「チキン+ビール」がブームになったのは、コンテンツがその原動力になるとの話ですよ。韓国のファッションと料理にコンテンツを組み合わせてアピールすれば、競争力が生じてくると思います。今は外国人観光客が来なければ、明洞や国内有名デパートが生き残れないといわれるようにこれまで韓国文化は韓国を訪れる外国人に人気を博しました。でも、これからは届ける時代だと思ったのです。料理もファッションも結局ストーリが足りなかったからうまく行かなかったと思いますが、充分に活かせる部分だと思います。
-最近、Mnet『SHOW ME THE MONEY4』の人気についてどう思いますか。
「私は前向きにとらえています。今Mnetで一番人気のある番組が『SHOW ME THE MONEY』と『アンプリティーラップスター』です。番組でも何でも成功には明白な理由があると思います。番組がうまく出来上がったからという1次元的な考え方よりは、今の若者が何に興味があるのかをうまく把握しているからです。地上波テレビのバラエティー番組やドラマの視聴率が急落している理由は、一言でいうとありふれたから、おもしろくないからです。固定観念から離れないかぎり、既成世代が作る番組に若者世代が興味を示すはずがありません。『SHOW ME THE MONEY』と『アンプリティーラップスター』が成功したのは、地上波では見られなかった若者世代の荒い一面が好奇心を刺激した部分も大きいと思います。私は結構ポジティブな性格なんですけど、私の足首には陰陽の入れ墨があります。昼があれば夜があるように、この世のあらゆる物事には表と裏、前と後があって、一長一短があるとの意味です。私は短所を押えて長所を強調したいタイプです。『SHOW ME THE MONEY』も色んな議論がありますが、一般大衆に韓国のヒップホップに対する興味を注いだという点では肯定的だと思います。私が昔から見てきたインディーズのラッパーたちは、昼間はレストランでバイト、夜はクラブで公演といった厳しい生活を強いられていました。そのラッパーたちが。『SHOW ME THE MONEY』のような番組に出演することで、名が知られ音楽が知られるのは前向きな効果です。逆に『SHOW ME THE MONEY』の出演アーティストはアイドルグループが席巻している地上波の音楽番組には出られない。すべてを受け入れられる番組が必要だと思います。互いに求める市場も違います。長い間インディーズで活動してきたDOK 2(illionaireチーム)も『SHOW ME THE MONEY』の恩恵を受けたり、iKONのメンバーとなるBOBBYもヒップホップの魂を発揮したり、最近の音源チャートを見ているとメジャーとインディーズの区分もなくなったようです。多くのアイドルグループが力を発揮できず、HyukohやZion.Tなどのアーティストが上位にランクされていますよね。『SHOW ME THE MONEY』や『アンプリティーラップスター』などに出たヒップホップ曲がチャート上位にランクされているのを見ると、すでに国内音楽市場は一変してきたなと思いますね」
2015. 8. 5.